庭は、ただ植物を栽培するだけの場所ではなく、
自分を癒してくれる貴重な、自然と共生する場所。
内なる自然と、外たる自然をつなぐ場所。
そして、日々の暮らしを表現する想像と創造の場所。
2025年後期、地球沸騰時代に突入した感の強い、
33℃超えの猛暑が続くなか、ガーデニング関係では、
自然を感じさせるナチュラルなガーデンデザインや、
サステナビリティ(持続可能性)や環境への配慮、
自然にインスパイアされた有機的な曲線など、
エコフレンドリーなアプローチが注目されています。
また日中の気温が上昇するなか、庭仕事の軽減も大切。
メンテナンスの手間がなく自立した生態系を構築した庭は、
2025年の最も重要なトレンドといえます。
植栽は、もっとオーガニックに、地域の植生に学び、
自然から直接ヒントを得るようなアプローチが必要です。
その土地にもともとある植物やそこになじんだ植物こそを
よく知ることが、これからは求められていくでしょう。
ガーデニングのヒントは、森のなかや足元にあったのです。
自然の中にいるような感覚で、ポリネーターとなる昆虫にも
配慮した、さまざまないきものが共存できる庭づくり。
それは、個人ができる、ガーデニングができる、
地球沸騰時代への小さな環境アプローチになるのだと
思います。ひとりひとりの、それぞれの家庭での
環境配慮型のガーデンづくりが、点から線へ、面へと
拡大していけば、みどりの地球づくりへの小さな第一歩。
気候変動にも配慮した緑とのつきあい方が問われています。
庭園を楽園へとアップデートするために、
❝杜の庭園リフレッシュパーク豊浦❞でも、
いまふたたび、地域植生に注目する一方で、
温暖化に対応した新しい植栽アプローチとして、
「南半球プランツ」120本の植栽実験を始めました。
みどりの楽園を求めて・・・
庭園長 国司 淑子(くにし としこ)