夏休みのまっただなかですが、
日常的に、体温に迫る温度の猛暑日が、連続、連続。
テレビやラジオでは、屋外での活動を控え、
一日中、エアコンを適切に使いながら過ごすよう、
アナウンサーが、注意喚起を連呼しています。
だれもが、地球沸騰時代の影響から逃れられず、
気候変動のスピード化を思い知らされる毎日です。
日照りが続くかと思えば、集中豪雨。極端な乾湿が、
お庭や公園の植物たちに大きなダメージを与え、
花や葉が痛み、株や根にもストレスを与えています
夏休みの子どもたちに、今も、朝顔の観察日記や
向日葵の栽培日記などの宿題はあるのでしょうか。
異常気象と植物の生長との関連性などを知る
いい機会になると思うのですが・・・
さて、わが山口県の都市緑地面積は42.52ha。
全国的に見れば、上から43番目、下から5番目。
山口=山の入口という名前にもかかわらず・・・
でも、「過去1年間に。園芸・庭いじり・ガーデニングを
した人の割合(10歳以上」では、31.1%で、
2024年度、全国第3位にランクされています。
全国平均が26.6%ですから、山口県人は園芸好き。
だからこそ、家庭でのガーデニングで
緑化率をアップさせたいと思うのです。
家庭でのガーデニングは、環境保全の第一歩。
とはいえ暑い夏。熱いガーデニング魂でもっても、
暑さには負けます。いえ、負けてください。
負けるが勝ち。おうちでガーデニングの秋を夢見て、
てまひまかけないガーデニングデザインプランはいかが。
鎌倉時代末期、日本三大随筆のひとつに数えられる
「徒然草」のなかで、兼好法師はこう語っています。
『家の作りやうは、夏をむねとすべし」と。
これは、庭づくりにも言えると思うのです。
これからのガーデニングは、4か月以上も続く夏を
どうしのぐかをメインテーマにすべきです。
『庭の作りやうは、夏をむねとすべし』とね。
〇植物や土壌の状態をよく観察する。
〇気候の変化をキャッチする。
〇乾湿を考慮した適切な水やりと水勾配。
〇株や根張りに見合った枝葉の剪定.
〇風通しの確保。
〇草処理とマルチング。
〇グランドカバープランツの導入。
こうしたポイントに留意して、つれづれなるままに
=気の向くままに、がんばらないガーデニングが一番。
秋、涼しくなってから、来年の夏に向けての
ガーデンライフの見直しを。
自分が食べる野菜を育て、緑量を増やす・・・
秋が来たら、キッチンガーデンや、ポタジェづくり。
っていうのも一石二鳥でいいですね。
植物を育てていると、その成長や変化を確かめずには
いられなくなり、結果、早起きになったり、
天気予報や環境問題や生物多様性がが気になったり、
ナーセリーをのぞいてみたくなったり、
家族や友達との会話が増えたり、
くらしにも、さまざまな変化や刺激がでてきます。
より緑の多いガーデニングを実践するということは、
異常気象を乗り切り、気候変動ストップへ向かうこと。
ガーデナーの私たちにできる、
サスティナブルな地球貢献スタイルです。
庭園長 国司 淑子(くにし としこ)