庭園長のブログBLOG

庭園長のガーデニング・エトセトラ(23)~乾燥に強い多肉植物の魅力~

2025.8.16

多肉植物とは、茎や葉などに水分を貯めることが
できる植物のこと。茎や葉がぷっくり、ぷにゅぷにゅ
しているのは、水分を貯蔵するためなのです。

さらにその表面はクチクラ層といわれる膜で覆われ、
水分が蒸発しすぎるのを防いでいます。
つまり、猛暑や乾燥にめっぽう強いということ。

それは、もともと多肉植物の多くが、乾燥地帯や
高山などの過酷な環境に棲息しており、こうした環境に
適応するために進化を遂げてきたといわれています。

ほかのどんな植物にも似ていない、独特のフォルム、
誰もが育てやすいのもポイント。生命力が強く、
少ない水分で育ち、枯れることもほとんどない・・・
ガーデニング初心者のファーストトライにうってつけです。

また、風水的にも多肉植物は、幸運と財運をもたらし、
持続力、純粋な愛、平和、静けさを象徴するそうです。
身近に置いて、その独特の雰囲気や癒し効果にふれたり、
インドアガーデニングや、インテリアアイテムにもぴったり
というわけです。コレクターアイテムとしても魅力的。

さらに、英国王立園芸協会(RHS)の調査では、
ガーデニングは子どもたちに自信と回復力を与えると同時に、
環境保護について学ぶのにも役立つといわれています。
子どもたちも、多肉植物の栽培や寄せ植えなら、
楽しみながら気軽にガーデニングを始められそうです。

近年では、100円ショップでも手軽に入手できます。
インテリアグリーンとして、多肉植物ともっと
親しくなってみませんか。

当園でも、温室1棟分の多肉植物を自ら栽培し、
さまざまな寄せ植えの販売や、クラフト教室での
素材活用などを実施しています。
園内にも、大小さまざまな寄せ植え作品を展示中。
ぜひ、ご来園いただき、その魅力に触れてみてください。

庭園長 国司 淑子(くにし としこ)