庭園長のブログBLOG

紫陽花の小径から

2021.5.24

年は、例年よりも早く梅雨が訪れました。

菜の花も桜も薔薇も、花期が短くて短くて短くて、

春は駆け足で去っていきました。

そして、紫陽花の開花も早まる模様です。

緑色のつぶつぶが枝葉の中心に生じ、だんだんと

ブルーやピンクに染まっていくプロセスが素敵。

古くから、6月の6のつく日に、紫陽花を半紙で

くるんで紅白の水引で結んだものを

玄関や軒下などにさかさまにつるしておくと、魔除けや

金運アップにつながるといわれてきたのをご存知ですか。

今風に言えば、紫陽花のスワッグでしょうか。

数年前、京都の重森三玲庭園美術館を訪れたとき、

半紙に包まれ水引で結ばれた紫陽花が、

和室につるしてあるのを見つけました。
かつて下関にもその風習があったのを

懐かしく思い出しました。

また、昔から6歳の6月6日にお稽古事を始めると

上達すると言われることから、

6月6日は「いけばなの日」にもなっています。
そして、6月の6のつく日(6,16,26)はアジサイの日。

花にまつわる伝統や風習のエトセトラはまだまだ

ありそうで、調べて復活していきたいなと思っています。
杜の庭園 リフレッシュパーク豊浦には、4000株、

10種類もの紫陽花がこれから咲き継いでいき、

私たちを和ませてくれます。

紫陽花の花色は、土壌のpH値の影響を受けます。

日本の土壌は弱酸性で青や青紫になりやすく、

ヨーロッパなど雨の少ない地域では、

アルカリ性になりがちで濃いピンクがあらわれます。

真っ白な花には色素がないため、

土壌の影響を受けず白く咲くそうです。
注意したいのは、全草に毒を持っているということ。

花や葉を食卓に添えるのは禁物です。

だからこそ、紫陽花には霊力が宿るとみなして

魔除けに使われていたのかもしれませんね。

杜の庭園リフレッシュパーク豊浦では、

6月12(土)、13(日)の両日、先着20組様に、

「杜の庭園特製 奉書仕立て紫陽花」をプレゼントします。

地元の「松尾神社」に奉納後、皆さまにお届けします。
縁起のいい昔からの風習を現代によみがえらせて、
植物からの恩恵を再確認していければと思っています。

雨の中の庭園散策も素敵です。ぜひおでかけください。