夜ごとかたちを変え、
なぜか、わたしたちの心にしみいる月。
日本では、その時どきの姿によって、
美しい風情のあるなまえがつけられています。
それを知ることで、きっと、いとおしさも増すはず…。
●新月(しんげつ)
地球から見て、太陽と月が同じ方向にあり、
月は見えません。
●二日月(ふつかづき)=繊月
日が沈んだあと、糸のように見える細い月。
●三日月(みかづき)=月の剣・月の盾
日没後の西の空にかかり、細く輝く月。
フランス語では、クロワッサン。
●上弦の月=玄月、弓張月
その美しい姿を、弓に張った弦になぞらえた呼び名。
旧暦7~8日頃の月。
●十三夜月(じゅうさんやづき)
十五夜に次いで美しい月といわれています。
完璧ではない未完成の美しさが、心に響きます。
●小望月(こもちづき)
満月への期待をふくらませる、前夜の月の名
●十五夜の月(じゅうごやのつき)=満月
一晩中、夜道を明るく照らす月。
●十六夜月(いざよいづき)
「いざよう」とは、ためらうの意。
十五夜よりやや遅れ、ためらいながら出てきます。
●立待月(たちまちづき)
今か今かと立って待つうちに月が出る、の意。
●居待月(いまちづき)
月が出るのを居間などに座って待つ、の意。
●寝待月(ねまちづき)
月の出が遅く、寝て待つほど、の意。
●更待月(ふけまちづき)
月の出が遅く、夜更けまで待って
ようやく出てくる、の意
●下弦の月(かげんのつき)
真夜中に昇り、昼ごろに沈むため,
夜明け以降の青空に見えることがあります。
2025年の中秋の名月は、10月6日。
9月23日の秋分の日の、13日後。
このころ、秋の空気は水分量が少なく、乾燥し、
大気の状況や月の高さなど、月が最も美しく見える
条件がそろいます。
お月見、忘れずに楽しんでみてください。
ネイテイブアメリカン2025年の満月の名前は…
●1月13日・・・ウルフムーン
オオカミの遠吠えがよく聞こえる月
●2月12日・・・スノームーン
大雪が降ることの多い月
●3月14日・・・ワームムーン
ワーム(土のなかの虫)活動を始める月
●4月12日・・・ピンクムーン
野生のシバザクラやクサキョウチクトウが咲き、
山や丘がピンクに染まる月。
●5月12日・・・フラワームーン
さまざまな花が咲きはじめる月
●6月11日・・・ストロベリームーン
イチゴの収穫を行う月。
●7月10日・・・バックムーン
春に生え変わった牡鹿の角に、枝角が生えてくる月
●8月9日・・・スタージョンムーン
北米の湖や河川で、チョウザメ漁が盛んになる月
●9月7日・・・ハーベストムーン
秋分の日に近い満月。農作物を収穫する月。
●10月6日・・・ハンターズムーン
月あかりを頼りに、ハンターたちが獲物を狩る月
●11月5日・・・ビーバームーン
ビーバーが、寒い冬を越すために巣作りを始める月
●12月4日・・・コールドムーン
寒さが厳しくなる季節の月
ねっ、どちらも素敵でしょ。
月をみると、だれもが詩人になるようです。
さっそく今夜の月に・・・、
あなたも、なまえをつけてみてください。
庭園長 国司 淑子(くにし としこ)